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【ポリウレタン①】熱可塑性ポリウレタンとは?

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【ポリウレタン①】熱可塑性ポリウレタンとは?

こんにちは!営業の渡部です。
弊社では高機能フィルムの製造販売を行っておりますが、
その中に、「熱可塑性ポリウレタンフィルム」というゴムのような伸縮性をもつ少し変わったフィルムがあります。

今回のブログは製品のご紹介ではなく、「熱可塑性ポリウレタンって何?」というテーマで3回に分けてお送りします!

― ポリウレタンシリーズ 全3回 ―――――――――――――――――――――――――
★ポリウレタン① 熱可塑性ポリウレタンとは?
★ポリウレタン② エステル系とエーテル系とは?
★ポリウレタン③ 加水分解・黄変とは?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「ポリウレタン」はプラスチックの一種です。
プラスチックというと、レジ袋や食品包装、ペットボトル、トレー等をイメージする人が多いと思いますが、
熱可塑性ポリウレタンはゴムのような伸縮性のある柔らかいプラスチックです。
*熱可塑性と熱硬化性の違いについては下記過去のブログででご紹介しております。
【プラスチック】

ポリウレタンは、組成内にウレタン結合(-NHCOO-)をもつ高分子化合物の総称で、
基本的には2個以上のイソシアネート基をもつ化合物(ジイソシアネート)と2個以上の水酸基を持つ化合物(ポリオール)を反応させることで合成されます。

ポリウレタンは伸縮性や強度、耐摩耗性に優れるという特徴があり、「ウレタン樹脂」や「ウレタンゴム」と呼ばれることもあります。
プラスチックの分類を表す略号は「PU」です。
熱可塑性ポリウレタンはTPUと表すことがありますが、これは「Thermoplastic Polyurethane」 を指しています。
ポリウレタンの特徴は以下のようなものがあります。

【メリット】
・伸縮性がある
・引張強度、引裂強度、耐摩耗性などの機械的性質に優れる
・弾性があるため、衝撃吸収性がある
・水蒸気透過性に優れる

【デメリット】
・水に弱い(加水分解しやすい)
・黄変しやすい

特に、「伸縮性」について、引っ張ると“伸びる”プラスチックフィルムは他にもありますが、
引っ張った後にそれがゴムの様に“元に戻る”性質をもったプラスチックフィルムは珍しく、TPUはこの性能に優れています。

また、「水蒸気透過性」もTPUならではの性質の一つです。
アウトドアの素材で有名はゴアテックスの様に、防水透湿性があるのでいわゆる“蒸れない”素材として高級ばんそうこうの様な用途にも使われています。

これらがポリウレタン全体としての特徴ですが、 ポリウレタンは結合の違いで「エステル系」「エーテル系」分けることができ、この2つでも少しずつ特徴が異なります。

次回は「エステル系」と「エーテル系」の違いについてご紹介します。

武田産業のポリウレタンフィルム ラインナップ 
タフグレイス(エステル系)、ミラーグレイス(エーテル系) 
エターナルグレイス(エステル系無黄変) 新製品!

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