
リサイクルレザー
RECYCLED LEATHER
天然皮革の端材をアップサイクル
使えば使うほど味わいが楽しめる地球にやさしいレザー素材
天然皮革の端材を集めて樹脂で固めて造られた「リサイクルレザー」。
ドイツで100年以上の歴史を誇る老舗素材メーカーSALAMANDER社にて製造された「リサイクルレザー」を日本で100年以上の歴史を誇る革の卸問屋である武田産業が輸入・販売しております。環境先進国であるドイツで製造された地球にやさしい素材です。
リサイクルレザーとは
皮革製品を製造する際に出る革の端材を繊維状に粉砕し、これをラテックス樹脂と混ぜ合わせて固めてシート状にしました。
今まで捨てられてきた貴重な革素材をアップサイクルした環境対応素材です。
40%ほど樹脂等が入っているものの、天然皮革ならではの自然の風合いを変わらず楽しむことができます。
特徴
■従来廃棄されていた皮革製品の端材をアップサイクルした製品なので、環境にやさしい素材である。
■スクエア状のシートで供給されるので、取り都合が良い。
■本物の皮革に近い風合いが楽しめる。
■本皮革と比べて価格が安い。
■表面に型押し、顔料染め加工ができる。
リサイクルレザーの歴史
ヨーロッパでは古来から、動物の皮を革に加工し、くつやカバン、財布等の皮革製品として愛用されてきました。
しかし、動物の革はサイズや大きさがまちまちであり、肩・腹・腰など部位によっても品質が異なるため、大量生産するには非効率な材料です。
革を製品サイズに打ち抜く際に必ず端材が発生しますが、この貴重な端材の有効活用と皮革素材の効率的な大量生産のための研究がヨーロッパにおいて約100年前に始まりました。
1936年、ドイツのSALAMANDER社において、くつの内底と踵用の素材として、今日のリサイクルレザーのさきがけとなる製品が開発されました。
当初は、くつやカバンの芯材料としての用途が主でしたが、その後素材の改良が重ねられ、リサイクルレザーはくつ・カバン・ベルト等の生産効率を飛躍的に改善し、大量生産を可能にしました。
1960年代後半には表面コーティングの技術も進展し、ウレタン等のコーティングが施された製品は、表面素材としてファイル等の文具製品、本の表紙等の装丁などへの用途展開も進んでいきました。
リサイクルレザーの原産国は、当社が扱うドイツをはじめとして、イタリア、フランス、スペイン、アメリカ、カナダ等の欧米諸国が中心となっています。
日本をはじめとするアジア諸国では、本格的な生産拠点がありません。
組成・製法・品質
基本組成
・皮革粉砕繊維:約60%
・ラテックス樹脂等:約40%
基本製法
1.原料調整
皮革粉砕繊維とラテックス樹脂及びその他調整材料を混ぜ合わせる。
2.抄紙工程
抄紙網に、厚みを調整をしながら材料流しこんでいく。
3.脱水工程
厚みの概略調整ができた段階で脱水し、生乾き状態にする。
4.乾燥工程
生乾き状態の3.をオーブンドライヤー及びロールドライヤーで完全乾燥させる。
5.表面仕上工程
厚み、表面を最終調整する。
6.最終仕上工程
仕様によって、裁断またはロール仕上をする。
基本品質
皮革粉砕繊維の混合比率により、物性強度に差が生じます。
皮革粉砕繊維の比率が大きくなり、ラテックス樹脂の比率が小さくなるほど、機械強度は低下します。
皮革粉砕繊維の比率が小さくなり、ラテックス樹脂の比率が大きくなるほど、機械強度は強くなりますが、一方でレザーの風合いは失われます。
【例】
※リサイクルレザーの製品重量が1000g/㎡(厚み約1.0mm相当)の場合、
・皮革粉砕繊維:約600g(60%)
・ラテックス樹脂等:約400g(40%)
⇒「含浸率40%」のリサイクルレザー
リサイクルレザー加工製品サンプル
リサイクルレザーを使って製造した革小物サンプルです。
【加工時注意点】
・天然皮革を繊維状に粉砕したものを樹脂で固めているため、
本革に比べると繊維が短く、機械強度が弱いところがあります。
縫製時に縫い目を裏返したりして、素材に局所的に強い負荷がかかると
破断するおそれがあります。加工方法にはご注意ください。
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