株式会社武田産業
TOPページ > 100年のクリエイティブブログ > 技術用語集 > 【フィルムの物性②】表面抵抗値 とは?

【フィルムの物性②】表面抵抗値 とは?

CREATIVE BLOG

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【フィルムの物性②】表面抵抗値 とは?

こんにちは、営業の渡部です。

弊社では導電性や帯電防止を付与したフィルムを製造していますが、これらの機能を評価する際に必須な指標として「表面抵抗値」があります。
フィルムの物性シリーズ・第2回目は、「表面抵抗値」についてご説明します。

表面抵抗値とは、名前の通り「物体の表面を流れるときの抵抗」を表しています。
単位は“Ω(オーム)”や“Ω/□(オーム・パー・スクエア)*¹”です。試験片に電圧をかけ流れる電流を測定し、オームの法則*²で求めることができます。

*¹ ΩとΩ/□の違い
試験片表面の抵抗値がΩ、これを1cm²あたりに換算した単位がΩ/□です 

*² オームの法則
V(電圧)=R(電流)×Ω(抵抗)

表面抵抗値は値が低いほど電気を通し、高くなるにつれて帯電しやすい(電気が通りにくい)状態になります。
帯電しやすいということは、そのもの自体に電気が溜まってしまうということなので、「静電気が起きやすい状態」であるともいえます。


 


プラスチックフィルムの場合、一般的なPEフィルムは10¹⁶Ω/□程度です。
使用する原料の種類や配合を変えて表面抵抗値を下げることで「導電性フィルム」「帯電防止フィルム」を作ることができます。

数値の基準はメーカーによって前後するので明確な数値はありませんが、
弊社の場合、導電性は10⁵Ω/□程度、帯電防止は10¹¹~¹²Ω/□程度を目安としています。

求められるレベルは用途によってさまざまです。例えば、、

内容物が粉体(粉茶や小麦粉など)の包材
→粉体は静電気の影響を受けやすいです。一般PEフィルムを使用してしまうと静電気が発生して内容物が内側にくっついてしまうので、静電気がの発生を抑えるために帯電防止が必要です。

精密機器や電子部品の包材
→一般PEフィルムだと静電気が帯電してしまい、精密機器や電子部品の誤作動や破損のきっかけになります。発生した電気を瞬時に逃がし、電気が溜まらないようにしないといけないので導電性が必要です。

弊社でも導電性や帯電防止機能を付与したフィルムの製造を行っています。
完全受注生産なので「導電性は片面だけでいい」「両外層だけ導電性を付与したい」といったことも可能です!
ぜひお気軽にご相談ください!

★ ブラック導電フィルム
★ ブラックポリオレフィンフィルム

 

 

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

総合お問い合わせCONTACT

お問い合わせ

お問い合わせ

武田産業について各種お問い合わせ、資料のご請求は、
お気軽に下記までご連絡ください。

総務部 03-5662-1720 / 受付時間 9:00~17:45(土日・祝日除く)