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(1)歴史概略
昔から、欧米諸国では、皮を革にして、革靴、革鞄、その他財布等の小物を手作りで生産してきた歴史・文化があります。革は靴、鞄等の色々な部品によって革の品質を変えて生産してきました。靴でいえば、表底、中底、紳士靴用ヒール、踵芯(カウンター)などに使用されてきました。
しかし、革は1頭の大きさに違いがあり規格サイズになっていない、肩・腹・腰など場所によって品質が違う、加工効率が悪い等、大量生産するには非効率素材でありました。
革を加工する段階では、打ち抜き後に革屑が発生します。当然の如く、この再利用を考える人があり、約80年前に、ヨーロッパで大量生産非効率問題を解決するための研究が始まり、約70年前に現在の製法が確立されました。リサイクルレザーの製品化は、靴・鞄・ベルト等の生産効率を飛躍的に改善し、大量生産を可能にしました。
当初は、芯材料としての用途が主なものでしたが、表面コーティング技術開発の応用として、リサイクルレザーにウレタン等をコーティングして表面素材として、ファイル等の文具製品、本の表紙等の装丁などの用途開発が進んでいきました。
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(2)環境意識
欧米の文化として、環境保全に対する国民の意識が高く、リサイクル素材を使用した製品の「できばえ」に対するこだわりがあまりなく、環境に良い素材を利用した製品を積極的に使用するという環境保全意識があり、そのような国民性が欧米諸国でのリサイクルレザーの需要を高めています。
対して、日本では、製品に対する「こだわり」があり、特に環境に優しい素材に対する環境保全意識は相対的に薄く、これまで、表面素材としてリサイクルレザーの使用はほとんどありませんでした。最近でこそ、エコ素材としての盛り上がりは出てきたものの、まだまだ素材感に対する抵抗感があり、メジャーな素材となりえていないのが現実となっています。
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(3)原産国
リサイクルレザーの原産国については、ドイツ、イタリア、フランス、スペイン、アメリカ、カナダ等の欧米諸国が中心となっています。日本を始めとするアジア諸国では、本格的な生産拠点がありません。過去日本で、靴中底用素材として、兵庫県姫路市で生産されていたことがありましたが、靴産業の衰退とともに、約6年前に生産を中止しました。表面素材用のリサイクルレザーの生産は日本及びアジア諸国での生産は行なわれていません。
現在、中国で一部のメーカーが開発しようという動きはありますが、現実化されていません。 |
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皮革製品を製造する際に出る革の破片やくずを繊維状に加工し、樹脂と混合してシート状に再加工した環境製品です。
天然皮革の特長である自然の風合い、堅牢性、吸湿性はそのままで、環境に大変やさしいリサイクル素材です。
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(1)組成
1.基本組成
革屑粉砕繊維とラテックス樹脂が基本組成となっています。 組成比率は製品に対し、皮革粉砕繊維が約70%、ラテックス樹脂が約30%の構成となっていますが、その他レザーボードの品質調整のためにその他の調整剤が約1〜2%の比率で混合されています。用途に応じて、組成比率を変更して品質を調整しています。
また、繊維だけの比率は、100%が革屑粉砕繊維となっています。
2.革屑繊維の種類
皮革の製法には、タンニンなめし法(植物系なめし剤)とクロムなめし法(金属系なめし剤)があり、(詳細省略)それぞれをタンニン革とクロム革と呼称します。革屑とは、バッグ・靴等の皮革製品を製造する時に必ず発生する、打ち抜き後の皮革残材を言い、それを特殊粉砕機で細かな繊維状に粉砕処理したものを革屑粉砕繊維と呼称します。この2種類の革屑粉砕繊維の混合割合によってレザーボードの品質に差が生じます。
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(2)製法及び品質
1.基本製法 |
| (原料調整工程) |
革屑粉砕繊維とラテックス樹脂及び調整剤を混合する。 |
| (抄紙工程) |
抄紙網に、厚み調整をしながら流していく。 |
| (脱水工程) |
厚みの概略調整ができた段階で脱水し、生乾き状態にする。 |
| (乾燥工程) |
生乾き状態のレザーボードをオーブンドライヤー及びロールドライヤーで完全乾燥させる。 |
| (表面仕上工程) |
厚み、表面を最終調整する。 |
| (最終仕上工程) |
仕様によって、裁断またはロール仕上をする。 |
2.基本品質
皮革粉砕繊維の製品に対する比率により、強度差が生じます。革屑繊維の比率が大きくラテックス樹脂の比率が小さくなると、レザーボードそのものの強度が低下してしまう現象が生じます。また、逆に革屑粉砕繊維の比率を小さく、ラテックス樹脂の比率を大きくしすぎるとレザーボードの風合いが失われる等の現象が生じます。
基本品質は革屑粉砕繊維とラテックス樹脂の混合比率の調整で決まります。
<例>
レザーボード製品重量が1000g/u(厚みとしては約1.0mmに相当します)とすると、
主成分比率は約700g(70%)が革屑粉砕繊維、約300g(30%)がラテックス樹脂、その他微量が調整剤という比率であれば、含浸率30%のレザーボードとなります。
この含浸率によりレザーボードの品質に差が出てくるということです。
3.品質調整
用途に応じて、製品の厚み・強度・硬軟を調整します。
強度は剥離強度・屈曲強度・引裂強度・引張強度・摩耗強度等を、繊維の混合比率や強度調整剤によって調整します。また製品の硬軟は柔軟剤やラテックス樹脂の種類によって調整します。
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(3)特長
本皮革に近い風合いがある。
断裁革屑の再生利用品なので環境保全に大きく貢献できる素材である。
加工効率がよい。
皮革と比べて価格が安い。
表面に型押し、革染め加工ができる。
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(4)形状
基本的には、下記の様な平板の形となります。
厚みの薄いもの(1.0mm以下)は、ロール仕上げもできます。
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革と違い1枚のサイズ、すべてを使用することが出来ます。
資源の有効利用と産業廃棄物の低減にも貢献しています。
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| 環境にもやさしい、新しい革製品のカタチです。 |
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1,エンボス(型押)加工
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2,パンチング加工
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