100年のクリエイティブ

グレイスパット開発秘話~その4~

フィルムで内容物を固定するフィルム緩衝材「GRACE PAT(グレイスパット)」。この開発ストーリー第4弾では、GRACE PATの製品拡販に伴うコストダウンへの挑戦ストーリーをお伝えする予定でしたが、その前にノートパソコン緩衝用のなんちゃってウレタンフィルムの開発ストーリーを先にお話しすべきことに気づきましたので、今回はその話をします。
グレイスパット開発秘話~その1~
グレイスパット開発秘話~その2~
グレイスパット開発秘話~その3~

フィルム緩衝材「グレイスパット」は、上下2枚のフィルムで内容物を挟み込む「GRACE PAT DUO」タイプと、1枚のフィルムで固定する「GRACEPAT MONO」の2種類があります。
詳しくはこちらから⇒ 『梱包材グレイスパット(GRACE PAT)』

デスクトップ型のパソコンやプリンターなどかさばって重量がある精密機器は「GRACE PAT DUO」がぴったりなのですが、ノートパソコンやタブレットのように薄い精密機器の場合「GRACE PAT DUO」を使うと、落下衝撃試験で斜めや縦に箱を落とした時に中身のノートパソコンが滑ってずれてしまうという事象が発生したのです。そのような場合に1枚のフィルムで固定する「GRACEPAT MONO」の登場です!

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満を持して、ノートPCをポリウレタンフィルム「タフグレイス」を使った1枚タイプの「GRACEPAT MONO」で包んで同じく落下衝撃試験を実施したところ、まさかのNGという結果が報告されたのです(泣)。
何が起きたかというと、ポリウレタンフィルムの非常に伸びやすいという性質が裏目に出てしまい、落下の衝撃力によってフィルムが伸びてしまいノートPCが一瞬底付きしてしまったのです。また、ノートパソコンも今は薄くて軽くなっていますが、この開発当時の今から15年ほど前はノートパソコンも今よりも分厚くてかなり重かったのです。サイズが異なる内容物もフィルムが伸びることによってぴったり固定できるという最高のフィルムであるはずのポリウレタンフィルム「タフグレイス」が使えないとは...。あんなに苦労してウレタンフィルムが造れるようになったのに、今後デスクトップよりも増えるであろうノートPCに使えないとは...トホホ&ガビーン。

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そこでどうしたか。もちろん、我が社が誇る当時の開発担当の哲三博士は、新たなフィルムの開発に踏み切ったのです。適度に伸びてウレタンほど伸びすぎず、ウレタンのような内容物への追従性があり、それと忘れてはいけないのはウレタンフィルムと同様に段ボールとヒートシールできるフィルム。哲三博士は、我々が一番親しみのあるポリオレフィンをベースに設計をしました。ベトベトしていて柔らかいフィルムを空冷上吹きインフレーション装置で製膜するのは、一般的には難易度が高いと思うのですが、そこはポリウレタンを克服してきた我が製造チームであります。

今回はそこまで苦労することなくフィルムを造り上げることができたのです。我が子の成長を感じる瞬間とでも言いましょうか♪ このフィルムは哲三博士の命名で当時「POSW」と呼ばれました。この名前の意味を改めて問うてみました。
私:「今さらですがPOSWってどういう意味だったんですか?」
哲三博士:「最初はPOSだったんだよ。それを改良して両面ヒートシール可能にしたからPOSWなんだ」
私:「なるほど。でその意味は?」
哲三博士:「POはポリオレフィン」
私:「はい、でSは?」
哲三博士:「最初はヒートシール性が片面のみだったのでSはシングル」
私:「で、Wはダブルで両面シール性ってことですね? それではPOSWはポリオレフィン・シングル・ダブルってことですか? え、シングル・ダブル??」
哲三博士:「・・・。Sはスペシャルだったかな?? もう忘れちゃった」
という感じでございます。

実際は、通称「なんちゃってウレタン」と呼ばれていましたが、現在このフィルムの正式名称は「POLYGRACE V」として我が社のWEBサイトでもご紹介していますので、ご興味ある方は是非ご覧くださいませ。
『POLYGRACE V』

武田社長

次回こそは、このGRACE PATの製品拡販に伴うコストダウンへの挑戦ストーリーをお伝えします。乞うご期待!

グレイスパットロゴグレイスパット(GRACE PAT)

代表取締役社長 武田 美奈子

趣味:仕事とサーフィン

ものづくりって面白い!新しい素材や技術の話は大好きです。
悩みは海で日焼け止めが効かず、日焼けし過ぎてしまうこと…。

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